環境計量士 特徴

環境計量士試験の特徴

○計量士試験とは?
計量法に基づく計量士の国家試験は、昭和28年から実施されています。その後改正を行い平成5年から現行のようになりました。かなり伝統のある国家資格です。
現行では環境計量士、一般計量士の区分に従い、計量管理の職務に必要な知識、技能について、毎年1回、経済産業大臣が筆記試験(5肢択一)によって行います。

 

計量士試験の大きな特徴は、学歴、年齢その他一切の制限がないことです。他の資格だと実務経験などが問われることも多いのですが、それもありません。就職前の学生でも環境分析未経験者でも、誰でも試験さえ合格すれば計量士になれます(後日研修がありますが)。
しかも、試験は筆記ではなくマークシート方式、面接も作文もないので簡単に合格できそうに思えてしまいます。しかしそれは計量士試験の罠です。実際に過去問を見ればすぐに分かるのですが、内容は専門分野(濃度なら化学、騒音振動なら物理)の試験内容は大学レベルです。文系の人や理系科目が苦手な人はかなりてごずるはずです。

 

もちろん一から勉強して合格する人もいるでしょうが、高校レベルから始めて大学レベルに達するまでかなりの努力と時間がかかります。おそらく、受験を志したものの、途中で挫折する人も多いはずです。
例えば、平成23年の環境計量士(濃度関係)だと、出願者が6,638人なのに対して、実際の受験者は4,346人です。2,000人以上の人が願書を出しても受験していません。当日急病になって試験が受けられなかったという人もいるでしょうが、願書の提出の10月から、試験のある翌3月までの試験勉強の途中で、あまりの難しさに合格を諦めた人たちか大半だと思われます。

 

簡単そうに見えて実は難しいのが環境計量士試験ですが、現在のところ大手通信教育業者(ユーキャンなど)では環境計量士試験の講座はありません。ほとんどの人が参考書を使って独学で合格していると思います。やればできる試験なので是非途中で諦めず頑張って下さい。